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家庭医・プライマリケア医のためのアメリカ・米国臨床留学への道
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家庭医・プライマリケア医のための 南イリノイ大学 学生・研修医見学実習申し込み 家庭医・プライマリケア医のための 南イリノイ大学 学生・研修医見学実習レポート アメリカ・米国臨床留学への道 学生編 アメリカ・米国臨床留学への道 研修医編 ORIENTATION BLS体験記 ACLS体験記 PALS体験記 NALS体験記 ALSO体験記 エッセイ(一人前の町医者になりたくて) FAMILY PRACTICE SERVICE PEDIATRIC INPATIENT INTERNAL MEDICINE SURGICAL OUTPATIENT OBSTETRICS ORTHOPEDICS OUTPATIENT INTENSIVE CARE UNIT BEHAVIORAL SCIENCE SUMMARY OF 1ST YEAR COMMUNITY MEDICINE EMERGENCY ROOM CARDIOLOGY HOSPICE GYNECOLOGY OCCUPATIONAL MEDICINE NICU/NURSERY INPATIENT SUGERY ENT/OPHTHALMOLOGY JAPAN GERIATRICS PEDIATRIC OUTPATIENT 全体の流れ 朝8時から夕方4時ごろまで、ドクター17人、ナース15人の計32人が参加しました。インストラクターは8人ほどで1人を除き(ERドクター)、ER,ICU,CCUなどのナース教育に従事している方々でした。4つのグループに別れ、各セクションを1日半かけて回りました。1セクションは45分間で@Respiratory ArrestAPersistent/RecurrentVFBBradycardiasCAsystoleDVFtxCPR,AEDEPEA(Pulseless Electrical Activity)FStable TachycardiasGUnsatable TachycardiaHAcute Coronary SyndromesIAcute Strokeでした。2日目午後は筆記試験と実技試験が行われました。 経験豊富なインストラクターたち いつもながら何かに驚いているのですが、今回はインストラクターたちだったでしょうか。日本ではあまりナースから医学知識、臨床的知識を教えてもらう機会が少なかったからかどうかわかりませんが、彼らの経験豊富な知識と臨場感あふれる説明には感激しました。考えてみれば当たり前なのですが、ACLSがまず必要となるとき、多くの場合最初に出くわすのは現場のナースですから。誰であろうが知っているものが知らないものに教えるというのは、当たり前のようでいて日本の実習では余り感じられなかったことでした。実習のクルズスで教わった共感たちよりもよっぽど分かりやすく教えてもらった気がします。IntubationもRespiratory Therapysitの方がどこぞのレジデントよりもうまかったりするので、その人たちに教えてもらう光景は良く見かけますし、ACLSが必要な現場で最初に処置をしだすのはナースたちであまり経験のないレジデントは回りにただずんでいるだけで、ナースたちに指示されるという光景も良く見かけました。 ACLS講習の必要性 2日間を通じて、常にいわれ続けたことは「ACLSが必要なときは1分1秒を争うときです。自分が第1遭遇者のときや自分しか対処の仕方をしらない場面に出くわしたときに、しっかりできるようになってください。」ということでした。ドクターとして、医療者として、研修医だろうが、10年目のドクターであろうが、誰であろうがACLSが必要なときに適切かつ正確に対処できるように統一されたプロトコールがこちらでは作られているわけです。患者にしてみれば、誰でも良いわけです。とにかく、1秒でも早く治療を開始しなければいけない。知らない、経験がないからということは言い訳にしか過ぎません。さもないと助かる患者も助からず、殺しかねません。このようなことは普段から練習を積んでいなければ、いきなり誰でも対処することはできないだろうと思いました。講習を受講すること、普段からACLSを勉強しておくことは重要かつ必要不可欠だと思います。 全体の感想 個人的には非常に疲れた2日間でした。ACLSのテキスト250ページをすべて読んでから望むべきだったのでしょう。しかし、時間も余りなく、ぱらぱらと読み流す程度でした。インストラクターたちはテキストはすべて読んできたものとして話をどんどん進めていきました。回りのレジデントは僕よりもACLSの経験が豊富だったことも理由でしょう。ACLSのABCDには当然ですが、具体的な薬の投与量や時間、輸液の量や鑑別診断にあわせた処置の仕方など、かなり高度なことまでが要求されます。国試では薬の名前だけ知っていればOKですが、実際の現場ではそれでは使い物にならないことを常々実感させられました。案の定、僕は実技試験で補修を受ける羽目になってしまいました・・・。 山梨医科大学ではプルーコード(ACLSが必要な合図)が存在しません(多くの大学病院でそうかもしれませんが)。つまり、多くの医学生はACLSが必要な場面にあまり遭遇することなく卒業してドクターになって行きます。僕は在学中に10回もACLSに遭遇しませんでしたし、CPRを行ったのも2回程度でした。後は周りで見守るだけでした。講習を終了して率直なところ、何でこんな大事なことを在学中にもっと実習や講義で教えないかな、と言うことでした。ACLSをしらなければ、おそらく研修医は最初の患者さんに出くわしたとき、助けを呼ぶだけで終わってしまい、最初だから、経験がないから仕方ない、といって終わってしまうのではないでしょうか。でも、それじゃあ遅いと思うんです。経験のあるドクター、ナースが来るまでの2,3分がその患者にとっては命取りになるのかもしれません。そういった場面にいつでもどこでも遭遇しても落ち着いてい対処できるようにACLS講習があるわけですし、研修医として、ドクターとしての最低限の責任ではないでしょうか。日本で全国的に医学生の間で流行ってきたACLS勉強会は研修医として最低限研修を始める前に必要不可欠な内容なのかもしれません。それを現場で実際に患者に遭遇してから勉強し始めるというのでは余りにも患者が悲惨だと思いました。1人でも多くの医学生がACLS講習に参加し、研修医になったときに適切に対処できるよう願っています。 伊藤彰洋 6/23/2002 |
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