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家庭医・プライマリケア医のためのアメリカ・米国臨床留学への道
それは一つのとても大きな挑戦です

FPレジデントのプログラムは実に様々な専門をローテーションしながらプライマリ・ケア医としてどこまですべきか、どこからは専門医に任せるべきか、を身につけていく。先月はENT,Ear,Nose,Throat耳鼻咽喉科で前半2週間を実習した。当然外来中心の実習だが、ENT的所見の取り方、検査方法などを学んだ。特に軟性喉頭鏡と訳されるFibroscopic nasal laryngoscopyはとても興味深いものであった。スコープでしか見ることのできない喉の奥を実にはっきりと見ることができる。SIUFPプログラムとENTのスタッフが協力してこの喉頭鏡をプライマリ・ケア医が使えるように訓練し、画像だけをENTに送り、協力して診断をつけ、患者のリファー(専門医へ紹介すること)をできるだけ少なくしようという試みである。今年から始まり、我々がその第1期生として参加した。外来で診察する道具としてまた一つ新たな技術を仕入れたなという感じである。

後半の2週間は眼科である。日本にいるときには眼科それ自体で一つの立派な専門家と思っていたが、米国ではさらに細分化されていた。緑内障の専門医、網膜の専門医、美容整形的要素を兼ね備えた眼科形成外科医、角膜だけを専門に扱う角膜医、などなど、米国の眼科医の多くは専門領域をもっており、その類の患者だけ一日中見ているようである。それぞれの専門医がグループを作って45人で開業しているのがこちらの標準的な眼科のスタイルのようだ。僕は一つの眼科クリニックに2週間通ったが、できるだけ多様な患者を診れるように一人一人の専門医について実習した。実習はスリットランプを使って眼科の所見をとることに努めたが、初めてのスリットランプ、かなり慣れるまでには時間が必要なようである。眼科のレジデントでも眼底をしっかりと見るようになるには6ヶ月くらいはかかると言われている。ここでも眼科でよく見るまぶたの腫物、赤目、網膜症など基本的な診断、治療方法などを学んだ。中でも外傷で金属破片が角膜穿孔をきたした患者の所見をとれたことは勉強になった。今流行のレイザーでの眼科矯正術も盛んに行われており、あまりの単純さと正確さ、速さに自分も受けてみようかという気になった。