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家庭医・プライマリケア医のためのアメリカ・米国臨床留学への道
それは一つのとても大きな挑戦です

先月はERローテーションだった。EREmergency Roomの略であり、日本でもドラマ「ER」で名前が知られている。このERを見て米国臨床留学やERを目指し始めた人も多いのではないかと思う。米国でのERのシステムは日本とはかなりことにするらしいが、日本で働いたことのない僕としては余り違いが分からない。唯一想像できることは多くの研修医が当直の名の下に、きちんとしたERトレーニングを受けること無しに、多くの日本の病院のERで働いていることくらいだろう。

普段僕が当直の時に入院患者が入るとERへ行って30分以上かけて問診と身体所見をとり、入院のオーダーを出す。しかし、この時点での患者の様態は非常に安定しているのでポケベルが鳴ってからERへいくまでに30分、時には1時間ほどかかってしまうことも稀ではない。それが可能なのはすでにERで最低限必要な検査、処置、治療が行われていることを知っているからである。ER研修では患者がER到着から入院が決まり、当直レジデントが来るまでの間を取り持つ仕事だろうと想像していた。あながち間違いではなかったが、ERで処置をして家に帰宅させる患者が圧倒的に多かったことは予想に反していた。ERでは個別の部屋が20数室あり、24時間を通じてほとんど満杯の状態であったことにも驚いた。レジデント2年目になり、クリニックではACC,Acute care clinicといわれるものが始まり、当日予約で急性疾患をおもに見る。ACCERの違いはどこか。たとえ患者の診断が同じでもたくさんの検査、血液検査、レントゲン、CTなどをしてから治療をするという点だろうと思った。これには良い点も悪い点もあると思う。まあ、当然それだけでなく重篤な状態で運ばれてくる患者もたくさんいたし、アルコール、ドラック中毒で運ばれてくる患者もたくさんいた。警察に手錠をかけられて連行されてくる患者や大声でわめきまくる患者にも遭遇した。そういった意味でERは非常に面白い場所であったことは言うまでもない。僕自身ドラマの「ER」のイメージが強いERであり、多くの友達にERはドラマと一緒かと聞かれもした。1ヶ月過ごした感想はドラマほど忙しくはないが、同じような雰囲気はあったというところだろうか。体中のアドレナリンが分泌されるような瞬間も何度となく体験したし、医療におけるERドクターの仕事を理解することができた。しかしながら、ERと家庭医療は性格を全くことにすることを再認識しするとともに非常に魅力的なERだったが、やっぱり僕は家庭医療をしたいのだなと思った。